大学を素読する
伊與田覺 著

大人になるための学。それが『大学』である。体が大きい人とか、成年に達した人のことではない。徳の高い立派な人を大人というのである。
『大学』は、中江藤樹が聖賢の道を志すきっかけになった書であり、二宮尊徳が薪を背負いながら読み続けた書でもある。本書は、著者が『大学』を素読用に墨書したもの。今年で満九十一歳を迎えるとは思えない凛とした筆跡に、古典を学び続けて八十年以上の深甚な人格が感じられる。
著者は言う。「読書百遍で繰り返し繰り返し続けることによって、自ら自分の血となり肉となるのです」と。修身、斉家、治国、平天下。根本は素読によって、古典の叡智を体に染み込ませ、己を正しくすること。著者の朗唱する付属CDが、素読実践の助けとなる。
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