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「人に長たる者」の人間学

2007年09月24日(月曜日)

一日一言のシリーズ最新刊『「論語」一日一言』が好評発売中です。『論語』は、語録の最高峰で、人間関係を根底にした、自己を修めていくための書物。監修者の伊與田覺先生は、『論語』を80年以上も学び続けてこられ、その教えをご自身に溶け込ませていらっしゃいます。今週ご紹介するのは、伊與田先生のご著書『「人に長たる者」の人間学』。『論語』を題材にした講義をまとめたものです。受講された皆様が吸い寄せられるように耳を傾けられたという講義をお楽しみください。

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2007年09月25日(火曜日)

ものには必ず本末があります。人間の場合の場合は、その「本」になる部分が「徳性」です。(中略)その徳性を育てる学を「本学」といいます。他方、「末」になる部分は「知能」「技能」で、これを育てる学が「末学」です。社会人としての要素は道徳習慣、知識技術がある。道徳習慣を習得するほうが本学、知識技術を習得するほうは末学であります。そして、この本学を「人間学」といい、末学を「時務学」といいます。【第一講 成人と人間学】

2007年09月26日(水曜日)

禅寺に行ってごらんなさい。玄関によく「脚下照顧」と書いた立札がある。脚下とは「足元」、照顧とは「振り返ってみる」。履物がちゃんと脱げているか振り返って見よ、これが人間修行の第一歩だぞ、と暗に教えているのです。【第二講 『小学』を読む】

2007年09月27日(木曜日)

仏の心は、覚ったら自分の心にある。これは話そうと思っても話せない。「不立文字」といって、文字では説明ができない。たとえば熱いとか冷たいとか、そういうことは、理屈でいわれてもはっきりわかるものじゃない。でも自分で体験したら一番良くわかる。これを「冷暖自知」といいます。【第五講 人間の真価】

2007年09月28日(金曜日)

宗教というのは死んだあとのことを問題にします。「あれは、このままで行ったら、必ず地獄に落ちる」とか、だいたいそういうところに宗教というものが興ってきてきるんです。(中略)それに対して孔子は、どこまでも人間的に生きていく。生きているうちに自分のなすべきことを精一杯やっていくのが死につながるんだ。その先は分からん、という。これが本当でしょうな。【第九講 道理のままに生きる】

2007年09月29日(土曜日)

現代、世の中の大きな乱れのもとは「敬」や「譲」を忘れたことであります。学校教育においては、戦後は「和を以て貴しと為す」が重んじられ、中でも平和をいわざるものは人にあらずで、学校はじめ社会一般が「和」一点張りで進んできました。(中略)現代の秩序を取り戻していく一番基本になるものは「礼を以て之を節する」ということです。【第十二講 『論語』と現代】

2007年09月30日(日曜日)

学問には四つの段階があるという。「修学」「蔵学」「息学」「遊学」である。もっぱら修め、蓄積するのが先の二段階である。そこを過ぎると、学ぶことが呼吸するのと同様に自然なものとなり、ついには学びが自己と一体化する。先生の学問は完熟し、その領域に入っておられるように思う。【あとがき 弊社社長・藤尾秀昭】

 
今月の月刊致知
9月号特集
「変化し、成長する」

●対談 変化・成長する人の極意 [脳と心の鍛え方] 茂木健一郎(脳科学者) &塩沼亮潤(慈眼寺住職)

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