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一粒の麦――丸山敏雄の世界

2007年10月15日(月曜日)

今週は「万人幸福の法則」を発見した倫理運動の創始者・丸山敏雄氏の波瀾と愛に満ちた生涯を描いた感動の長編『一粒の麦――丸山敏雄の世界』(神渡良平・著)をご紹介します。構想、取材、執筆と合わせて2年にも及ぶ歳月をかけて描かれた丸山敏雄像が語りかけてくるものとは――。

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2007年10月16日(火曜日)

丸山敏雄について一連の取材が終わり、執筆し出した私は、いつも遅くとも四時半には起こされた。あるときは二時半だった。でも私はそれに従った。丸山敏雄がそうだったように、啓示されることがあるから起こされるのだと思った。そして、事実、敏雄の心の襞の奥に仕舞いこまれていた心情が見えてきたのも、そうした時間だった。【おわりに】より

2007年10月17日(水曜日)

(人間には、天上天下に何物にも代えられない偉大な宝石のようなものがある! それを発現するのは、父母の慈愛によってだ。自分に父母の慈愛が注がれていることを心の底から知ったら、かたじけなさに涙がこぼれ、それまでのしこりが解け去っていく。すべては父母の恩愛に目覚めるところから始まる。それまでは何も始まらないし、何もわかっていないのだ)【8章 獄中】より

2007年10月18日(木曜日)

書いては消し、消しては書き直しして…『万人幸福の栞』が出来上がった。敏雄は人生のゴールデンルールを次のように一七ヵ条にまとめた。 一、今日は最良の一日、今は無二の好機(日々好日) 二、苦難は幸福の門(苦難福門) 三、運命は自らまねき、境遇は自ら造る(運命自招)…七、肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号(疾病信号)…一七、人生は神の演劇、その主役は己自身である(人生神劇) 【12章 観世音】より

2007年10月19日(金曜日)

「各条にぜひ解説をつけてほしい」という要望があがった。これを聞いた瞬間、敏雄は、「これは天啓だ!」と思った。天の声が地の人を通して告げられたのだ。そこで敏雄は天の声に従うべく、水を被って禊し、威儀を正して、机に向かった。それまでの人生で起きたさまざまな事柄が浮かんでくる。苦しいことも悲しいことも、これらを説明する言葉を授かるためにあったような気がするのだ。【12章 観世音】より

2007年10月20日(土曜日)

敏雄の人生は、福徳一致の純粋倫理を摑むだけではなく、それを超えてさらに、人々を動機づけ、実践に向かわしめるため、愛を確立するためにあったといえる。さまざまな試練に直面させられたのも、環境に左右されない自分を確立して、人々に愛を注ぎ出し、倫理運動の真の牽引車たらしめるためだった。【おわりに】より

2007年10月21日(日曜日)

「まことに生きぬいた人は、死によって、いよいよ広く、いよいよ高く生きがえり、生をまことになしえなかった者は、死も亦ほんとうに死たらしめない。生は死の仮相であり、死は真の永遠の生である」【『万人幸福の栞』】より
丸山敏雄は肉体の生命としては幕を閉じたかもしれないが、何百万、何千万という人々の心に生き、永遠の生命を得ているのだ。【16章 一粒の麦】より

 
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