上に立つ者の心得
2008年06月16日(月曜日)
2008年06月17日(火曜日)
『貞観政要』を重んじた北条幕府や徳川幕府は十数代続いたのに、
明らかにこの本と関係のなかった織田氏や豊臣氏の時代が
短かったのは偶然でないであろう。
(「はじめに ―― 渡部昇一」より)
2008年06月18日(水曜日)
<渡部>
太宗は直接に人民を治める地方官こそ
「国家の治乱に関係する重要な職責であるから、
最良の人物を得なければならない」
というように言っていますね。
それで
「地方の役人達に人民を養うだけの能力があるのか心配している。
自分は宮殿内にいるから見るのも聞くのも遠くまでは及ばない。
地方官に委ねなければならない。だから地方官が重要なのだ」
と言っています。
(「連絡手段の限られていた遠方を無事に治めるための工夫」より)
2008年06月19日(木曜日)
<谷沢>
魏徴(ぎちょう)は
「高大な宮殿をつくることは危険であり、低い粗末な宮殿が安全である」
と言って、豪華な宮殿をつくるようなまねをすれば天下人民の心が
すべて離れてしまうと注意し、
逆に、創業の困難を忘れて土塀にまで彫刻を施すような
贅沢華麗を追求すれば、人民は苦労するばかりで、天使の徳を認めない。
「これが最も下なるやり方でございます」
と論理的に説明していますね。
(「創業成ったあとの守成をいかにやり遂げるかが最大のテーマ」より)
2008年06月20日(金曜日)
<谷沢>
『貞観政要』には人材をいかに使うか、
という話がよく出てきますね。
一つ挙げると、魏徴(ぎちょう)が
「天下に賢者がいないということはありません。
それは必ずおるものです」
と言う場面があります。賢者を見る目があれば、
あるいは賢者を採りあげようとして天下を見渡せば、
賢者は必ず見つかるものであるというわけです。
(「人材不足を嘆くのは『人探しの能力がない』
と言うに等しい」より)
2008年06月21日(土曜日)
<谷沢>
太宗は天下の英雄ですから威厳があった。
だから臣下は恐る恐る諫言してくる。
そのときにできるだけ顔色を和らげて、
態度を柔らかにしてじっと聞き入るということを
やっているわけですね。そんなことは普通はあり得ない。
<渡部>
あり得ないですね。それも太宗の名君たるゆえんです。
(「自分の判断を『誤りだった』と反省し後悔する
世界にも稀な皇帝」より)
2008年06月22日(日曜日)
<渡部>
『貞観政要』から現代のリーダーが学ぶべきものは何か
ということを考えてみましょうか。
<谷沢>
第一には、自分の配下が告げる悪口に重きを置くなということ。
第二には、自分を諫めてくれる者を大事にしろ。
第三には、自分を支えてくれた手柄のあった者を優遇しろ。
これが太宗の理想とした政治ですよね。
(「繁栄を支えるのはリーダーのたゆまぬ努力と工夫にある」より)







